うっわ、出た~~~〇〇先輩。
ここまで会うとかマジで何??
俺をストーカーでもしてんの?引くわ~~。
(──9月、任務に復帰してから数日。高専で五条と再会してからというもの、彼は自分のことを名前で呼んでくれるようになった)
(とは言っても態度はそこまで変わっていない。ただ、最初の頃に感じていた敵意は無くなった、と思う。相変わらずクソザコと煽られてはいるものの、逆に言えばそれだけである。なので校内で見かけたらとりあえず声をかけたりお菓子を与えたりしているのだが、何故か異様なまでに物理的な距離を取られているのは解せない。一歩踏み出せば五条も下がるので詰めようもない。……まぁ、だからといって困ることも無いのだが)
(結局サングラスは見つからなかったので買ったらしい。そこだけは少し申し訳ないと思う)
………?
ちょっと聞いてんの!?
(考え事をしてると、目の前に立っている五条がギャン!と吠えた。何度か話してみて分かった事だが、どうにも五条悟という人物は自分が蔑ろにされていると感じると攻撃的になるらしい。「ごめん考え事してた」──素直にそう言って謝ったが、どうにも納得できなかったようで、プイッと顔を逸らされた)
(少し離れた教室の中で、夏油と硝子が何やらニヤニヤ笑っている。……とりあえず高専は今日も平和だ)
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