(そう五条の机に書置きを残してから一時間後。「お邪魔しまーす」──仮眠室にひょっこりと顔を覗かせた五条は、カーテンで仕切られて個室になっているベッドの一つに近付くと、躊躇なく横に開けて丸くなった布団を叩いた)
先輩おまた~。
遅くなってゴメンね!僕いま帰ってきたばかりでさぁ~。
でも直行してきたから許して!
(五条は布団ごとあなたを持ち上げ、両手で抱えながら仮眠室を出る。コツコツと硬い足音が響く中、なんとかもがいて布団から顔を出せば、目隠しをしたままの五条とバッチリ目が合ってしまった)

先輩さぁ、僕に甘えたいなら素直にそう言いなよ。
大人でもそう思うことはあるでしょ。からかったりしないからさ。
ね?
(……バレていたらしい)
…今日は一緒に寝てほしい