……あぁ、僕と硝子と傑で「さしす」ね!
上手いこと言うね~、先輩。
先輩はさぁ、ちゃんと気付いてた?
僕も硝子も傑も、先輩のことが好きだったんだよ。
硝子は〇〇を「頼りになる先輩だ」って事あるごとに言ってたな~。
ほら、アイツって自分じゃほぼ戦えないから、二人でチーム組んで任務に行かされてた時期あったじゃん?その時に先輩に体を張って守って貰えたのが嬉しかったらしくてさぁ、しょっちゅう自慢されてたよね。
傑はよく僕に向かって「先輩を困らせるな」ってぼやいてた。
僕、知ってたよ。先輩と傑が夜中にこっそり集まって、アイツの呪霊喰いが少しでも楽になるように味変のバリエーションを考えてたこと。傑がいろいろ悩み始めた時に気付いて、何度も声をかけてたこと。
アイツが最後まで先輩に会いに行かなかった理由も、なんとなく分かる。
だって先輩の側にいると──居心地がよくて、絆されそうになっちゃうから。傑は迷いたくなかったんだろうね。
らしいっちゃらしいけど。