名前:五条悟

五条の頭を138回なでなでした

もふもふ

──というわけで、コレが検査の結果だ。
大方自分でも予想はしていたかとは思うが、この先苦労することも多いだろう。これからの身の振り方を考えておいた方がいいかもしれないな。


(家入に差し出された一枚の紙を受け取り、目を走らせる。何度見ても書かれている内容が変わることは無く、あなたは小さくため息を吐く他無かった)



(つい半年ほど前から、急に味覚が無くなった。何を食べても味がせず、まるで砂を噛んでいるような感覚しか得られない。そんな食事を続けているうちに食欲も消え失せてしまい、空腹で倒れそうになっていたところを化け物──のちに呪霊と呼ばれていることを知る──に襲われて危うく死にかけたのだが、幸運にも近くで仕事をしていた呪術師が居たことにより、助けられて生き延びた。その呪術師に連れられてやってきた場所こそ、この呪術高専である)

(どうやら呪霊が視えるのは、人間の中でもほんの一握りらしい。この力を生かして仕事をしてみないかと誘われ「窓」になり、正式に試験を受け、現在は新人の補助監督として働いている。目まぐるしい日々を送りながらも慣れない仕事を繰り返していたある日、定期健診の結果に関して気になることがあると家入に呼び出され、話の流れで何気なく味覚が消えてしまったことを伝えた結果が目の前のコレである。何度読み返しても「フォーク」と書かれている白い紙に、思わず眉間にしわを寄せて睨みつけた)


(この世界には、バース性というものが存在する。ヒトが生物学的に男と女と振り分けられるように、バース性も三つの種類に分けられている。そのうちの「ノーマル」と呼ばれる性は、その名の通りノーマルであり、特筆すべき点はない。……問題は残りの二つである)


△△、今まで「ケーキ」の匂いを感じたことは?加えて今回と同じように、一時期でも味覚を失ったことはあるか?

……なるほど。なら後天的な発症というわけか。
まぁ「フォーク」は大体そうだからな。


(カチ、とボールペンの頭をノックした家入が、頬杖をつきながら机の上に置かれたカルテに記入していく。そのまま重ねられていく問診に、やはりこれは現実なのかと気が遠くなりそうになり───)







ねぇ硝子~、ちょっとお願いあんだけど…………って誰?


(ノックも無くガラリと開いたドアに、思わず目を瞬かせて意識を引き戻された)