「あ……」という僕の声につられて彼女も空を見上げる。
─夜空には満天の星が色とりどりに瞬いていた。
なんだかイルミネーションみたいだねなんて柄にもないことを呟いたら◯◯も同じことを考えてたみたいで、ハモった声に二人して笑った。
…やっぱり◯◯には笑っていて欲しい。願わくばこれからも、僕の隣で。

高鳴る気持ちをよそに夜風はヒュウと僕達の足元を知らん顔で通り過ぎて行って、思わず「ぶえっくしゅ!」と大きなくしゃみをしてしまった。ああもう台無しだ…。
このまま玄関の前で立ちっぱなしでは◯◯が風邪をひいてしまう…名残惜しいけど、そろそろバイバイしなきゃな。
そう思い口を開こうとした途端、ふわりと襟元に暖かな感触。
「誕生日おめでとう」の言葉と共に首に巻かれたそれは黒色のマフラーだった。

「◯◯…………」

誕生日を覚えてくれたことが、僕のためにプレゼントを選んでくれたことが嬉しくて…照れくさそうにはにかんだ顔が、可愛くて。
…ああそうか、僕はどうしようもなく君が──

言葉にするにはまだ後少しだけ足りない。
だからもう少しだけ、僕に時間をくれないかな。
きっと君に伝えるから。だから……





「…ねぇ、クリスマスの日…もう一度会えないかな。」


To be continued…?
寒空瞬く一等星7

名前:るかと愉快な仲間たち

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