あの後人混みから離れて休憩したおかげか何とか体調が回復し、もう一度会場に戻ろうとしたところ◯◯に止められてしまった。
結局大事をとって帰宅することになった上に◯◯に家まで送り届けられてしまった…男として情けない。
「今日は本当にごめんね…
イルミネーション、見ようって言ったのに…」
僕以上に申し訳なさそうな顔をしている彼女に声をかける。ああ、そんな顔させたかったわけじゃないのに。
「イルミネーションより瑠果の体調の方がずっと大事」なんて言うもんだから鼻の奥がツンとして、だけど泣き顔なんて見せたくなくて…涙が零れないように空を仰いだ。
「あ…………、」