了解しました。


すぐ予約とっておきますね。



(スマホを操作し、電話をかけはじめた)


(なぜか、スピーカーにしている。)




バーの店長「ほーい。」


佐藤 あ、店長さん!佐藤です。お久しぶりです~。
2人で予約とりたいんですけど、今からいけます?


店長「おお、きらりんやん!!久しぶりやのぉ~。元気しとったか、おん。...空いとるぞよ。で、?女か??ついに彼女ができたんか~???」



佐藤 そんなんじゃないです!!ついに信者を獲得したんですよ!!その歓迎会をやりたいと思って!!


(顔がみるみる真っ赤になっていっている)

店長「まーだやりよったんか、そんな馬鹿なこと。ま、ええわ。待っとるで~。」



(電話がきれた。)



...。



(顔が真っ赤であることを指摘した。)



え?! いや、これは、店長さんがいきなり、そんなこというから...っ


ま、まぁ、予約はとりましたので!!



行きましょうか!!



(勢いでごまかされた)



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店長「おう、待ってたぞ!」


(街中の隠れ家的な位置にある、カフェのような落ち着いた雰囲気のバーだ。私たち以外に人はおらず、貸切状態。店長も、首に小さいタトゥーは彫ってあるが、清潔なYシャツを着ており、黒髪をひとつぐくりにまとめている。ニコニコしている。ちゃんと話は通じそうな感じだ。)

店長「ほんま、男前になったなぁ~。」


(わしゃわしゃと佐藤の髪の毛を撫でている)


佐藤 もう、子供じゃないんですから。やめてくださいー。

店長 「ほいほーい。んで、この子が信者の子か。ええ子そうやの。どーもはじめまして。俺はこいつのかーちゃんの友達やったやつや。ちーさいころからきらりんのことを知っとるで~。なんでも聞いてな。」



(先程の“きらりん”とは何か、聞いてみた)


佐藤 ああ、言ってませんでしたね。私、本名は佐藤綺羅麗(きらり)なんです。宗教の教祖って、偽名を使ってるでしょう?幸太郎は、それです。

店長「...もうやめーや。その馬鹿みたいな宗教。あいつは反対してへんかったけど、俺は反対や。その布教活動のせいで、お前被害にあっとるんやろ。お前のかーちゃんも、天国で泣いとるで。きっと。」

佐藤 ...僕は、僕と同じように、辛い目にあってる人を助けたい。外面では悩みなんてなさそうにみえても、内面の奥深く、闇を抱えている人は、きっとたくさんいる。だから、...僕は、そういう人たちを救うまで...できることはしていきたい、と思っています。

店長「...はぁ~。他にできることなんて山ほどあるっちゅ~に。ま、何回言っても頑固やからな、こいつは。言っても無駄やわ。」


佐藤 そういうことです!さぁ、今日は貴女さんの歓迎会!!これから2人で、理想郷を作っていきましょう!!


(3人で乾杯した)



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佐藤 はぁ、久しぶりのお酒、美味しい♡もっともっと下さい!!!


店長「いchっkcjchc」


(ピザ、魚、パスタ。すべての料理が美味しく、お酒もすすんだ。すすんだからこそ、酔いつぶれてしまった。)


(佐藤はかなりお酒が強いみたいだ。店長もべろべろで机に突っ伏している。)


佐藤 ね、貴女さんも、もっと飲んでください~。僕の奢りですから~。あとついでに、教えて欲しいことがあるんですけど。



(突如、高揚したような声からトーンが下がった。)




佐藤 なんで、僕にこんなに、優しくしてくれるんですか?
皆、罵詈雑言浴びせたり、暴力振るったり、いろいろなことしてきました。きっと、僕は人から嫌われやすい。それなのに、どうして?



(突如身を乗り出し、ぐんと距離が縮まる。)



佐藤 お見舞いも、来てくれましたよね。正直、すごく、嬉しかった。母の知り合い以外で、僕を気にかけてくれる人なんてまったくいませんから。


(身を引くも、ぐいぐいと近づいてくる。ついに席を立って後ずさりする。しかし、向こうもそれに合わせて近づいてくる)


佐藤 ねえ、教えてくださいよ。知りたい、貴女さん。...ね。



(ついに壁まで追い詰められた。ゾッとするような笑顔で目を細め、こちらを見下ろしている。近い、近すぎる。)


そうだ、他にも聞きたいことがあります。貴女さんの生まれた県、ご家族のこと、通っていた学校、どんな部活に入っていたか、彼氏はいたのか、友達は何人いたのか、好きな食べ物、嫌いな食べ物、利き手はどっちか、仕事は何をしているのか、何年続いているのか、職場の上司のこと、過去にあった辛いこと、楽しいこと、外出するときはどこにいくのか、行きつけのお店、美容室、よく通る道、好きな匂い、使ってるシャンプー・リンス、旅行はどこへ行ったか、好きな音楽はなにか、映画は好きか、苦手な運動、好きなスポーツ、どんなテレビをみるか、どうしてここに引っ越してきたのか、好きな異性のタイプ、好きな髪型、スマホの機種、好きな色、好きな飲み物、何時に起きて何時に寝るか、休日は何をして過ごしているか、暑がりか寒がりか、憧れの人はいるか、...




(耳を覆ってしまいたくなるほどのマシンガン質問責め。やはり、こいつは、やばい。)


(すると、店長さんが起き上がり、佐藤を一喝する)


店長「~~ったく!怖がってんじゃねーか。その辺にしとけ。お前、自覚ないだけで相当酔ってるやろ。」


佐藤 全然よってないですよ!全然!!
ね、貴女さん。話が中断されましたが、全部答えてください。答えるまで、帰しませんよ。



(依然、私の目の前で立ったままニコニコとしている。)


店長「ったく、知りたいことがあるなら、まずは自己開示や!俺目線で、きらりんのこと教えたる!第3者からみた情報の方が信憑性あるやろ~?なんでも聞き!!」


佐藤 ちょ、ちょっと!!


(何を聞こうか)
行ってみる