(ここ数日、佐藤の行動を観察した。)
(いつも寝る前は、この部屋に鍵をかける。鍵をかけた後、素早くズボンのポケットにしまいこんでいることを確認。)
(しばらく従順に生活していたため、佐藤も油断していることだろう。)
(寝息をたててから数時間後、こちらを抱き締める佐藤の腕を、ゆっくりとはがした。)
(一瞬、寝息がとまり、抱き締めていた手は、誰かを探すかのようにシーツに手を滑らせている。咄嗟に、布団と枕を抱き締めさせた。すると、安心したような顔で再び眠りについた。)
(私は悪くないが、この後佐藤に、2度目の裏切りを経験させてしまうことになる。)
(この、天使のように安らかな寝顔は、私がいないことを知ると、壊れてしまうだろう。)
(罪悪感を感じながら、佐藤のズボンのポケットをまさぐった。鍵はすんなりと手に入った。)

(階段をそろりと降りる。)
トイレに行く