(夢を見た。2畳ほどの広さしかない板張りの床の牢の中。6月も終わりにさしかかり、もうすぐ夏を迎える雨の日のような蒸し暑さだ。)

(視界に映る腕は明らかに自分の物ではない…男の腕、2本の刺青が入っている。恐らくサーヴァントの誰かの過去を見ているのだろう)

(…体を起こそうとしたが全身が酷く痛む。特に足が酷く体を支えるのには心許ない)

(牢に手を掛けながらようやっと起き上がったが、見張りらしき人物と自分と同じように牢に入れられた人以外は誰もいない)

(怖くて憎くて辛くて苦しくて。何よりも寂しい)

(縋り付くように勝手に喉の奥から名前が出てくる)

武市先生、龍馬ぁ…どうしてわしを…
魘される