(今日は来たるバレンタインデー。
我が国では毎年恒例のように、街中では恋人たちが甘い香りに包まれて幸せそうに微笑んでいる姿が見受けられる。



私も香くんに渡そうと、美味しいって有名なチョコを買ってみた。
手作りは……重いかなって躊躇しちゃったんデス……ハイ……。



とにかく、いつも通りにーにの家へ。
さっき『今先生の家にいる的な。家主はいないけど。』と連絡を貰ったのだ。




「香くん!」


ドアを開けて、声をかけると目当ての彼。本当に一人らしく、退屈そうにスマホをいじっていた。)



〇〇、来たんだ。暇で仕方なかった的な……



何、その袋?

(不思議そうに首を傾げる香くんに、チョコの入った袋を差し出す。)



「バレンタインのチョコだよ!」
バレンタイン2025