あら、そう。アンタはそっちを選んだのね。
イデアのことはもういいの?……なんて。これは意地悪な質問かしら。

まあ。アンタの気持ちがどうであろうと。その選択自体は正しいと思うわ。
どちらが正解ということもないんだけれど……。間違ってはいないはずよ。

ここに残ったとしても、遅かれ早かれアンタが壁にぶち当たる時は来る。だったらその前に元の世界に帰ってしまえば、そんな苦労を負うこともないでしょうね。

……アンタは十分頑張ったわ。魔法も使えない身でここまで着いてきたのは素直に凄いことよ。自信を持ちなさい。

ここから先はアタシたちの物語ということね。……アンタがそこにいないのは、少しつまらないけれど。
まあ、精一杯演じ切ってみせるわ。舞台の幕が下りるまでね。