おや。そうなのですか?
……まさか監督生さんが帰ってしまう日が来るとは。
こんな日は予想もしていませんでしたよ。予定調和が嫌いな僕ですが、ここまで想定外のことは久しぶりですね。
しかし、それは貴方にとっては良いことなのですよね。であれば、とても喜ばしいことです。
監督生さんは、いつも僕のテラリウムのお話を楽しそうに聞いてくださっていましたよね。フロイドやアズールにはなかなか理解されないので。偏見なくお話してくださる貴方は貴重な存在でした。
これから、いつものようにお話できなくなることはとても悲しいです。悲しくて泣いてしまいます。しくしく。
……ふふ。これももう貴方には通用しませんね。それくらい僕らはお互いを知ってしまった。
そんな貴方に僕から1つプレゼントを。受け取っていただけますか?
(ジェイドに綺麗なテラリウムを手渡された。)
それは僕が1番大切にしているテラリウムです。綺麗でしょう?毎日お世話をしながら、とても可愛がっているのですよ。
いうなれば、それは僕の愛が具現化したものです。
これから貴方には、それを大切に育てていただきたい。僕の愛と貴方の愛が交じり合ったテラリウムは一体どんな色を咲かせるでしょうか。
ふふ。その行く末を見られるのが貴方だけ、というのがとても残念ですが…… 僕からの最後の贈り物です。
ぜひ大事にしてくださいね。