(うっすら目をあけてみると、先輩の顔がゆっくりと近づくのがわかる)
(わ、睫毛長いな…鼻筋も通ってて、それから形のいい、く、くち、唇…)
(は、恥ずかしくなってきた…)
(もう一回ぎゅっと目を瞑る)
(あの距離なら、もう少し、あとちょっと、5秒くらいで先輩と私は…)
(…5)
(感じる熱。)
(…4)
(擦れる鼻。)
(…3)
(二人の吐息が。)
(…2)
(唇が。)
(…1)
(…重な
『ハッピー!!バレンタイン!!』
(!?)
(とっさにバッと体を離す)
刑事A「…あっれぇ、もしかして、お邪魔でした?」
刑事B「すすすす、すいません!!せっかくいいとこやったのに!!」
…はあ、もうよろしおす
…別に怒ってへん
(はは…)
刑事A「…そうですかあ?」
刑事B「ほんまにすんません~!これ、男からじゃムサいかもしれないんですけど、せっかくバレンタインやったのに楽しめてへんと思ったんで、心ばかりやけどチョコレートもってきたんです!」
(わ、チョコレートの詰め合わせですか?可愛い~)
刑事A「俺が並んだんですよ~、はあ、あの列に並んでた可愛子ちゃん達、全員彼氏持ちかー…さんが入院してなかったらせめて義理は貰えたかもしれないのになー…」
刑事B「こら、怪我人やろ、文句言うな」
(あはは…)
刑事A「そういえば、さんってえ、綾小路警部にはチョコレート、用意してなかったの?」
刑事B「こら、滅多なこと聞くもんやない!」
(その…用意はしてたん…ですけど…)
(ボロボロになっちゃって…)