(つい、そんなことを呟いてしまった)

(レテの家は心地が良い……かなり退廃的ではあるが、どこか幻想的で)

(水の音が絶え間なく続き、空気も澄んでいてとても癒される)

(精霊信仰の聖域とされていたのも頷ける)





──……でしたら、二人で暮らしますか?


(!?)






(どうやら今の呟きが聞こえていたようだ)

俗世を忘れ、時の流れを忘れ……
全てを"忘却"し、この川の音を聞きながら……

(レテはゆっくりとこちらへ近づく)




私と二人、この場所で寄り添って……




(ギュッ……)


「レテ……」
レテ家で滝の音を聞きながら一生ぼーっとしていたい