あなたの瞳に映る世界は
どこか遠く、霞んでいる
何度も手を伸ばしては
掴めない夢に傷ついているのが見える
言葉を飲み込んで、ただ見つめる
痛みを知っているからこそ
軽々しい慰めなど
今は無意味に思えるの
あなたの歩く道は険しく
孤独という影がそばにいる
私の声は届かないけれど
その背中を、そっと支えたい
崩れていく現実の中で
あなたは必死に立ち向かう
何も言わず、ただ
その強さと脆さを見守っている
星が沈む夜でも
いつかまた昇る朝が来ると
私は知っている
だけど、そのことを伝えるのは難しい
私は風のように
あなたのそばを通り過ぎるだけ
触れられないけれど
見守ることしかできないけれど
願わくば、その孤独が
あなたを壊さないように
私の祈りは、届かない声でも
あなたの心に触れられる日が来るように
あなたが見つけられない未来も
私はここで、静かに信じている
そして、あなたのその歩みを
決して止めないでほしいと願っている
「………」
(ゆっくりと音楽を奏で始める)