名前:ジャミル・バイパー

29

うっとりです

あっ……。

(突風が吹くと同時にお互いの同じ声が重なり、慌ててスカートを押さえつつ振り返ると気まずそうな彼と視線が交わった。)

……そ、その……すまない、見るつもりはなかったんだが……。

……………。

〜〜っ、ああもう……!ほら、早く校舎に入るぞ。
今日は風が強いみたいだし、今みたいなことがまたあっても困るだろう。
……もう少しこっちに寄れ、風除けになってやるから。