名前:ジャミル・バイパー

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うっとりです

──ユウ、待ってくれ。

(すれ違い様に呼び止められギクリと足を止めるも、彼は特に距離を詰めてくることもなく話を続けた。)

ああ、そのままの距離で構わないぞ。こちらに来なくてもいいし、振り向かなくてもいい。

……君、最近俺を避けているだろう。
理由を教えてくれないか。俺がなにかしてしまったなら謝りたい。