名前:ジャミル・バイパー

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うっとりです

……どうした、まだなにか用事でも?

(無意識の内に掴んでいたことを自覚し慌てて離そうとすると、彼の手のひらが重ねられ動きを制された。)

……なんてな。

君が引き止めるなんて思わなくて、少し驚いたよ。
ああ、先に言っておくが別に迷惑なんかじゃないぞ。俺ももう少し話がしたいと思っていた。

なあ、俺もこのままオンボロ寮に寄ってもいいか?
手土産もなにもないが、キッチンさえ貸してくれればお茶くらいは用意してやれるぞ。