ジャミル:ああ、ユウか。
次は体力育成か?まあ怪我をしない程度に頑張れよ。
……で、なんだその顔は、アズール。
なにが言いたい。
アズール:そんなに嫌そうな顔をしないでください。僕はただ、ユウさんとジャミルさんが存外親しそうなので少々驚いただけですよ。
彼女、ウインターホリデーの一件があったわりには随分とジャミルさんを慕っているご様子で……現に今もあなたと目が合っただけで駆け寄ってきた。
ジャミル:あいつはそういうやつだろう。誰にでも警戒心なく近寄って、結果トラブルに巻き込まれる羽目になる。
別に俺が特別というわけじゃないさ。
アズール:……なるほど。ふふ、ではそういうことにしておきましょうか。ええ、ユウさんは誰にでも分け隔てなく優しい、まるで深海の魔女のような女性ですからね。
有象無象の興味のない人間にも笑顔で接するあの姿勢、僕も見習わなければ。
ジャミル:……お前のそういうところ、本当に腹が立つな……。