名前:ジャミル・バイパー

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うっとりです

──これか?
……ほら。そこまで重くはないが気を付けて持てよ。

(欲しかった物が横から伸びてきた手によって手渡され、笑ってお礼を伝えると彼は特に気にした風もなく首を振った。)

いや、これくらいは別に……。
それよりもユウ、次からは取ろうとする前に声を掛けてくれないか。
君、ギリギリまで手足を伸ばそうとするから見ていて危なっかしかったぞ。