ユウ……?
おい、ユウ。
……なんなんだ、さっきから。怒ってるのか?
なら、それを俺に向けるのはお門違いだぞ。今の爆発は俺のせいじゃなくてグリムのやつが──
!……ああ……そうか。
……ユウ。
(急に真横から声が聞こえ驚いて視線を向けると、先程まで右隣にいたはずの彼が左側に回り込んで立っていた。)
やっぱり……君、今の爆発音で耳が聞き取りづらくなっているだろう。
右の方、耳鳴りがしているんじゃないか?
まあ恐らく数時間もすれば治るとは思うが……念のため保健室に行こう。俺も付き添うよ。
……ほら、俺の腕に捕まれ。
また物音に驚いて転ばれでもしたら面倒だからな、この方が都合がいい。