名前:ジャミル・バイパー

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うっとりです

……なんだか懐かしいな。
エレメンタリースクールの頃にはこういう遊びみたいな約束も何度かした気がするが……まさかこの年齢になってもする機会があるとは思わなかったよ。

まあ、するのは構わないぞ。
別に約束を違えるつもりなんてないからな。
……ほら、手。

(促されるまま差し出した小指を自身のそれで緩く絡め取った彼は、こちらの瞳をじっと見つめたあと指先を離した。)

──約束、破らないでくれよ?