名前:ジャミル・バイパー

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うっとりです

……おい、いい加減に諦めろ。
さっきから少しも持ち上がってないし、君もだいぶ疲れてきたんじゃないか?……ほら、腕が震えてる。
これでわかっただろう。俺を抱き上げるなんて、君のその細腕じゃ無理な話だったんだよ。
俺はもう行──

……は?まだやるのか?

あのな……君は気付いていないんだろうが、この体勢だと側から見て色々と誤解されるぞ。
いいのか?明日から俺の彼女だなんだと色眼鏡で見られても。