名前:ジャミル・バイパー

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うっとりです

ふっ……それを自分で言えるんだから、君はなかなかに図太いよな。
それだけの胆力があるなら、俺の慰めなんて必要ないんじゃないか?

(小馬鹿にしたような物言いに思わず眉間に皺を寄せると、小さく吹き出した彼がその皺を伸ばすように指先で触れた。)

……冗談だよ。

まあ、慰めること自体は構わないぞ。別に減るものでもないしな。
ただ……俺は君が意気消沈している理由をまだ知らない。
慰め方なんて、その内容によって変わってくるものだと思うんだが……俺の好きなようにしても構わないのか?