おい、カリム。頼むからもう少し大人しくして──
……！？

（抱きつく瞬間に振り返られ、彼の胸へと正面から飛び込む形になった。）

は？……っな、なんだ君か。
いや、てっきりカリムのやつが上機嫌で突っ込んできたのかと……。今日のあいつは君を宴に招待できてとにかく浮かれていたからな、ずっと朝から騒がしくて……。

っ……というか、いつまでこの体勢でいるつもりだ。
ほら、早く離れてくれ。あまり異性に気安く触れるんじゃない。
まったく……本当に無邪気というか能天気というか……。君がいた異世界とやらは、そんなに平和ボケした場所だったのか？