名前:ジャミル・バイパー

29

うっとりです

──よし、着たな?
ひとまずこのままオンボロ寮へ戻るぞ。俺も付き添う。

(ボタンが弾け飛んでしまったシャツの胸元を隠すように拝借したジャケットを着ると、彼はこちらの腕を引いて足早に体育館を後にした。)

今日はフロイドがいなくて助かったよ。
あいつは君にやたらと構いたがるからな、いたら確実に面倒な事になっていた。

……君をオンボロ寮まで送り届けたら、俺は部活に戻るからな。
今日も明日も特別な予定はないし、ジトを返すのはいつでもいい。