誰がするか。
馬鹿なことを言ってないで早く寝ろ。明日も早いんだぞ。
……念のため言っておくが、扉の鍵はちゃんと閉めておけよ。他の連中が、本当にそれ目的で君の部屋を訪れたりしないとも限らないからな。
ああ……それとも、誰彼構わず誘いを掛けている君には余計なお世話だったか?
男に無体を働いてもらいたいなんて、随分と変わった趣味を持っているくらいだからな。……そんな状況、願ったり叶ったりだろう?
(淡々とした言葉から様々なことを想像して青くなったこちらを見ると、彼は冷たい雰囲気を一変させて嘆息した。)
……はあ……そんな顔をするな。冗談だよ。
まったく……図太いんだが繊細なんだかよくわからないやつだな、君は。
女性である君を一晩預かるんだ。副寮長として、当然手抜かりはないよう準備はしているよ。……心配なら、部屋の扉に防衛魔法をかけてやってもいい。