……まあ、君が本当に一人で考え込みたいことがあるなら構わないが。
俺に迷惑を掛けたくないだとか、弱っているところを見られたくないだとか……そんなくだらないことが理由ならお断りだ。
……今日は後者だろう?君は本当にわかりやすいな。
(ベンチの隣に腰を下ろした彼は鞄から本を取り出すと、こちらには目もくれずに穏やかな雰囲気で読書を始めた。)
別に、そんな状態の君を無理矢理構いたいわけじゃないさ。
……ただこうして、隣にいるだけだ。これ以上話し掛けるつもりもないし、それくらいなら構わないだろう?
君の気が済んだら教えてくれ。オンボロ寮まで送るよ。