名前:ジャミル・バイパー

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うっとりです

っ……それを俺に言われても困るんだが……。
どうせ無頓着に動き回ってどこかに引っ掛けたんだろう。
……伝線部分はまだ小さいのか?

(これくらいです、とスカート裾を摘み上げると、ギョッとした表情の彼がこちらの手を押さえ付けた。)

ばっ……見せなくていい!!

はあ……その程度の穴なら、魔法でこれ以上広がらないように固定しておくことはできる。
あまり効果は長く続かないから、早めに購買に行って新しい物を買ってくるんだな。
──ほら、これでいいだろ。