……元の世界に帰る方法が見つかったのか?
そうか、よかったじゃないか。てっきり学園長はなあなあで済ませる気かと思っていたんだが……きちんと仕事をしていたんだな。
おめでとう、ユウ。元の世界に帰っても元気でな。
……………。
なあ……ユウ。
こんなときに言うのは狡いかもしれないが……実は君のことがずっと前から好きだったんだ。
……だから、君がもし許してくれるなら……最後に思い出が欲しい。
少しだけでいいから……俺を、抱きしめてくれないか?
(腕を開いてこちらを見つめる彼の胸元にそっと身を寄せると、頬へと手のひらが添えられお互いの視線が交わった。)
……ありがとう、ユウ。
君は本当に──
……本当に、馬鹿なやつだな。