名前:ジャミル・バイパー

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うっとりです

……ユウだろ。手と声でわかるよ。

(言い切ると同時に手のひらを取られ、肩越しにこちらを見遣ると彼は呆れたように目を細めた。)

ほら、当たりだ。まあ外すとも思わなかったが……満足したか?
まったく……こんな勝負にもならないようなお遊び、君じゃなかったら付き合ってないからな。
次からは奇をてらわずに、普通に声を掛けてくれ。