名前:ジャミル・バイパー

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うっとりです

ああ、ユウか。
ありがとう。……まさかカリムからなにか聞いたのか?

……なんだ、違うのか。
ん?ああいや、賓客の君たちに話すようなことでは──

(言い淀む彼をじっと見つめて続きを促すと、やがて根負けしたように大きな溜め息を吐いた。)

はあ……口が滑ったな。

……実は……今夜宴を開くことを俺が知ったのは、つい数時間前なんだ。
あいつの無頓着さには慣れていたつもりだが、まさか賓客まで招待した宴の申告を俺にし忘れるとは思わなかったよ。おかげで冷凍庫の作り置きをすべて使い切る羽目になった。

またストックを作っておかないといけないんだが……今はそんなことを考える気力もない。
……今日は、本当に疲れたんだ。この数時間だけで確実にバスケの試合より走った。

ハグすると疲れが軽減されるらしいですよ