名前:ジャミル・バイパー

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うっとりです

……もしかして、足でも捻ったのか?
さっきから歩き方がぎごちないし変だとは思っていたんだが……すまない、早く声を掛けるべきだったな。
背負うのは別に構わないぞ。……ほら、こっちに来い。

(身を屈めて向けられた背中へ遠慮がちに乗ると、軽々立ち上がった彼が呆れたような表情でこちらを見つめた。)

おい、別に落としたりはしないぞ。……もっと身体を預けてくれないと逆に危ないんだが。