名前:ジャミル・バイパー

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うっとりです


お、おい……せめてオンボロ寮の中に入ってから──

〜〜っ、ああもう……!
ここへ君を訪ねてくるやつがいてもおかしくないから配慮してやってるのに、当の君がそれじゃなんの意味もないだろう……!

(こちらの肩を押す手のひらを無視して抱きしめ続けていると、やがて吹っ切れたように彼の腕が力強く背中へと回された。)

クソッ……もう知らないからな。
今からエースたちや……仮に学園長なんかが来ても離してやらない。俺が満足するまでこのままだ。
異論は聞かないぞ、君から仕掛けてきたんだからな。