そうだな……これまでの人生で「妹がいてよかった」と実感する場面は多かったから、俺たちの子どもにもそういった関係を築かせてやりたいとは思う。
……将来的なことはまだわからないが、俺が家を空けてしまうとき支え合える家族は多い方がいいだろうし……。もちろん、仕事を理由にして家庭を蔑ろにするつもりはないが。
だから、最終的に二人くらいは──
(至極真面目に話していたがふと我に返ったのか不自然に言葉を区切ると、頬を赤らめつつこちらを恨めしげに見遣った。)
……いや、なにを言わせるんだ。
君が普段通りのノリで訊いてきたから思わず答えてしまっただろう。……どうしてこんな話題を振ったのかは知らないが、別に今すぐ考えなくてもいい内容じゃないか?
それこそ、人生設計なんていくらでも変動する可能性がある。
そもそも……"その"過程で一番大変な思いをするのは女性である君なんだぞ。俺の希望なんかどうでもいい。
……君の身体が一番大切なんだ、今の話は忘れてくれ。