名前:ジャミル・バイパー

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うっとりです

ユウ、探したぞ。こんなところにいたのか。
今日の放課後も俺の部屋に来るんだろう?そのときに──
……っと、すまない。取り込み中だったか?

(さも「今気付きました」という風に顔を上げた彼は、こちらの肩を抱いていた手を離すと目の前の生徒に笑い掛けた。)

……「もう用は済んだ」?

へえ……そうか。
なら、ちょうどよかった。俺は彼女に少し話したいことがあったんでね。
ここで失礼させてもらうよ。
ほら、ユウ。行くぞ。

今日ってお部屋に行く約束していましたか?