ああ、ユウか。おはよう。
この時間に会うのは珍しいな。君はいつももう少しゆっくり……というか、遅刻ギリギリに登校することが多いだろう。まあ、グリムの世話もあるし仕方ないのかもしれないが。
せっかくだし、このまま一緒に校舎まで行こう。
──ふっ……。
なあ、ユウ。前から思っていたんだが……朝、俺に会うときに限って寝癖が酷いのは何故なんだ?
……ほら、ここ。跳ねてるぞ。
(優しい手付きでこちらの髪を撫でると、スマホを取り出し時間を確認した。)まだ大丈夫だな……ユウ、そこのベンチに座ってくれないか。
寝癖、今から直してやるよ。
この程度なら、適当にアレンジしたら上手く誤魔化せそうだ。
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満面の笑みでベンチに座る