名前:ジャミル・バイパー

29

うっとりです

駄目だぞ。

(唐突な否定の言葉に目を瞬かせていると、こちらの様子に気付いた彼が僅かに首を傾げた。)

……?
なんだ、なにか頼み事があるんじゃないのか。
……お前がそうやって甘えた声を出すのは、大抵ロクでもない無茶振りをしたいときだろう。

生憎、今日は特に忙しいんだ。どこかの誰かさんが、一向に課題を片付けてくれないからな。
宴も、料理の手伝いも、一緒に寝るのも。今夜は全部駄目だぞ。

一緒に寝るのも……!?