うーん・・・んー???ここは・・・こうか…?



……ん?

…おお〜!誰かと思えば旅人ではないか!よく来たのう。 まさか旅人が来るとはワシも想定外じゃ…!


ん?何をきょとんとしておる?ワシが新たに立ち上げるプロジェクトに参加したいんじゃろう?


いや〜、よかったよかった。研究生を募ったはいいが今日が募集の最終日…。だと言うのに待てども待てども人っこ一人寄って来んかったからのう。

いくら優れた研究であっても人がおらねば予算は降りん。危うく困り果てるところじゃった。


うん?今は何をしておったのかじゃと?

ふふん…♪ 見ての通りワシの大発明である毘藍婆重機の調整じゃ。

それは見れば分かると…?何故戦闘用の調整を施しておるのか聞きたいのか?

ほほ〜う?一目見てこの作業が戦闘に備えたものであると看破するとは…!流石は一流の冒険者じゃ。

それにこのワシのプロジェクトに目を付けるのも流石じゃな♪ ワシが見込んだ男なだけあるのう


戦いに備えておったのはこれからキングデシェレト遺跡へ挑むからじゃ。

ワシの専門はギミック学じゃろう?早い話しが教令院の頑固頭たちにキングデシェレト遺跡の調査にはまだまだ研究価値が高いことを理解させる必要があるんじゃ。

その為には相応の成果物を提出せねばならんくてのー…でなければあやつら、ワシの研究に予算はやらんと抜かしおったんじゃ…!

研究には予算が必要じゃが、その予算を貰うには研究結果が必要と堂々巡りになってしまってな。

それならばワシが直々にキングデシェレト遺跡へ赴き貴重な石板の一つや二つふんだくってくるしかなかろう?




しかし研究生にお前が来てくれてワシも心強いぞ♪ 何せお前は伝説の旅人・・・え?なに?ここに来たのはたまたま通りかかっただけ…?


ぐむむ…。


い、いやー、最近歳じゃから耳が遠くてのう!よく聞こえんわい!

さあゆくぞ若者よ!



ダメです。
自作小説スメール編2