【目を覚ました。横になったままゆっくりと辺りを見回す。部屋も外も暗い。が、居間のほうは明るいみたいだ。ドアの隙間から漏れ出る灯りが寝室に入ってきている。
ベッドから出て、寝室からリビングに直接繋がるドアを、がちゃ…、と控えめに開ける】

…
【彼は居間のソファに座っていた。スマホを横持ちにして弄っている。こっちにはまだ気付いていない。
耳にイヤホンをしていて、画面を両手で軽快にタップしている。…何か、ゲームをしているのかな?
ゆっくり近づいて、肩越しにチラッとスマホを覗き込むと、可愛い女の子の顔が何人も映っているリズムゲームをプレイしていた。ああ、彼が好きだと言っていた二次元アイドルの音ゲーか、と納得した】
…あー、クソ。パーフェクト逃した
…
…?

うわっ!びっくりした…
【イヤホンを外し、スマホをテーブルに置く】
声かけてくれれば良かったのに
・「
音ゲーだから声かけちゃ悪いと思って」