【どのくらい経ったか。ふたりとも数えてはいないが、とても長い時間キスをしていたように思える。
流星のほうから唇を離して、やっと終わった、と安堵する余裕もなく、あなたはふうふうと乱れた息を整えようとしていた。対して流星は、それほど息を乱しておらず、落ち着いた様子で微笑み、あなたを眺めていた。】

○○ちゃん
【声をかけられて、顔を弟に向ける。
流星はあなたに覆いかぶさるようにして、顔を近づけてきた。またキスされる、と身構えた瞬間、頭上から声が降ってくる。】
両親にも、誰にも、言わないでね
……おれたちだけのヒミツ、だよ
【小さな声でそう言って、にっこり笑った】
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