…
【返事もなく、シャワーに行く様子すら見せない。
死体のようにぐったりとベッドに横たわる彼女を見て、ハァ……、と今日何度目かのため息を吐いた。】
ひとりで行けないならおれが連れてってあげようか
【ピクッと反応する彼女。】
おれはいいんだよ、小学生ぶりに一緒に入っても
父さん母さんはもう寝てるだろうし……まァ、最悪バレても滅茶苦茶怒られるだけで済むだろうし
【「おれは別に家追い出されてもいいけどね、○○ちゃんと一緒なら」と付け加えると、そこでやっと、ゆるりと上体を起こした。流星はフンと鼻を鳴らし、「全く、いつまで呆けてるんだか。さっきのセックスが最初で最後って訳じゃないんだから慣れていってくれないと困る」と心の中でぼやきながら姉を見る。
行為が始まる前に脱がされ、床に落ちたままの状態であったパジャマと下着をかき集め、のろのろと身に付けていく。流星に「○○ちゃん、シーツどこ」と言われ、場所を伝えてから部屋を出て浴室へ向かった。歩くたびにずきずきと股座が痛んだ。
どの部屋の電気も消えているようで、現在の正確な時間は分からないが、やはり父も母もすでに寝室で眠っているらしい。】
【浴室の椅子に座り、温かいお湯を頭から被りながらあなたは両手で顔を覆うようにして嗚咽した。
溢れ出る涙と押し殺し切れない声がシャワーのお湯と混ざり合い、排水口に流れていく。
湯気で曇りつつある目の前の鏡。そこには彼女の肩口や胸元に弟から付けられた内出血の痣が映っていた。】
♭▽×××17