(ピンポーン)

(インターホンが鳴り出てみると)



(同級生の波瀬(はせ)くんが居た)



「……」

「あ、あの…何で波瀬くんがここに…?」

(聞いてみるとプリントを目の前に差し出された。取ろうと手を伸ばすと波瀬くんの一言で手が止まる)

「お前いつ学校来るんだ?」

「……」

「ま、俺だってたまにサボってるしお前のこと言えねえけど」

「……」

「…アイツのことなら気にすんな…もうイジメられたりなんてしねえからよ」

「(え…?)」

(顔を上げるのと同時にプリントを僕の手に押しつけてきた)

(受け取るのを確認すると波瀬くんはすぐ帰っていった)


(そして波瀬くんは度々プリントを渡すために家に来るようになった)

□波瀬くんとお話






道中にて



(てくてく)

「お前の家ってこっちだったか…?」

「う、うるさいな…お前には関係ないでしょ」

「…謝りたいならお前から渡せよ」



「!……なんで僕が、べ、別に謝りたいとかそんなこと思ってないしっ」



(じゃあなんでついてくんだよ…)

ある日のこと…