(セラの、ベーリングで過ごす最後の一日がやってきた。)

「今日はよろしくお願いします。」

(しかし、最後の日だからといってここに楽しみがあるわけではない。あるのは酒場と鍛錬場、
そして魔獣の巣食う荒れ寂れた海だけ。

娯楽溢れる内地で過ごす体力を残しておいた方が、
よほど有意義だろうに。)

「…実は、一緒に居られればなんでもいいんですけどね…
とりあえず、浜辺を歩きましょうか。」

〜〜

「あぁ…綺麗……」

…なにもないが…

「…いいえ…だって…なんでもないです…///」


海まみれの罪まみれ。
何もできない町、それがベーリング。

彼女は、なんでこんなに嬉しそうなんだろうか。
破門疾走・破