(名前はわからなかったけれど、彼女はとても親切で、
私との会話をすごく楽しんでくれていた)
──さあ、このまま歩いていけば雄英高校です。
もう、道はわかりますよね?
とても残念だけど、今日はここでお別れです。
お友達とおしゃべりしながら通学路を歩くのって、
学校の友達ができたみたいですごく嬉しかったです。
私の憧れをかなえてくれてありがとう、〇〇ちゃん!
そうだ! これ、私の連絡先です。
いつでも連絡してください。 私は大歓迎ですから。
絶対に、またこうして遊びましょうね!
(バイバイ!と大きく手を振り続ける彼女に背を向け、
私は無事に雄英へ戻ることができた。
環くんには、帰りが遅くなったこと、連絡しても応答が
なかったことでいたく心配をかけていたようなので、
よく謝っておいた。
部屋に戻り、スマホに "あの子" で連絡先を登録する。
──新しい
友達ができた!)