(胸に顔を埋めると、環くんのすごく速い鼓動を感じた)

(しかし、一向に背中に腕が回される気配がない……)


……。



(見上げると、環くんは腕を上げたまま固まっていた)

(抱き締めてほしかったのに、こちらが抱き締めた形になってしまった……)