はーっ…マジ焦ったわ。たまたま便所に起きたら隣にいねえからさ、お前も小便行ってんのかと思ってトイレ行ったけどいねえの。どこにもいねえの。風呂場、ベランダ、クローゼットの中、……どこにも。
【あなたの胸ぐらを掴み、腫れ上がった顔に自分の顔を近づける】
逃げたんだろ?逃げようとしたんだろ?なあ。なのにどうして戻ってきた?寒かった?夜道が怖かったか?金がなくて仕方なく戻らざるを得なかった?
オイどうなんだよッッッ!!
(ばぢんッッ!!)【あなたの体が再び玄関ドアに打ち付けられ、床にずるずると倒れ込んだ。もう泣き喚く余裕もなく、身体中の痛みに嗚咽しながら小さくなっている】
は〜……、……あ゛ー……!!

ダメだ。殺そ
【あなたに跨り、鼻血をだらだら流す顔を見つめながら首を絞める。もう一度逃げられるくらいなら、今ここで殺して自分も死んだほうがいい。そう思って手に力を込めていく。】
死ね、死ね、死ね…!【据わった目で見下ろしながらぶつぶつと呟く。
かさり、と脚に何かが当たって擦れるような音がした。何の音だ、と何の気無しにそこを見る。】
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