【買い物が済み、無事マンションへ帰ってこれたあなたはほくほく顔でエレベーターに乗り込んだ。
 袋を貰うのを忘れてしまい両手で抱えながら帰ってきたが、あなたはそれでも嬉しそうだった。

 これで明日の朝にはたまごが食べられる!
 かなたくんも喜んでくれる!

「偉いな」「ありがとう」と彼に頭を撫でてもらっているところを想像すると、自然と顔が綻んだ。
 エレベーターから降り、自宅のドアを開け、閉める。その瞬間だった。顔に物凄い衝撃がやってきて、玄関ドアに体を打ちつけた】



どこ行ってやがった!!テメェ!!

【……彼が鬼の形相であなたを睨みつけている。あなたは玄関の床に倒れ込み、震える手で殴られた頬に触れ、彼を見上げた。
「か、かなた、くん…」という声は、再び頬を張られた音にかき消される。「いやぁあああ…!」あなたが泣き叫んだ。】

どこ、行ってたって、聞いて、んだよ!!

【一区切りごとに体を蹴られ、あなたは身を守ろうと縮こまって痛みに耐える……が、ぼろぼろと涙が溢れてくる。いたい。いたい。いたい。】

11? たまご?3→11家を抜け出す