【しばらくの間、抱きしめていたら…次第に落ち着いてきたのか、彼が静かになってきた。
 ひとことも話さなくなったので眠ってしまったのかと思い、顔を覗き込むと、あなたの胸に顔を埋めたまま虚ろな表情でただじっとしていた】





……○○

【ぎゅ、とあなたを強く抱き返す】

おれには、おまえしかいないの

お前だけなの。俺のすべてを分かってくれるの
俺の汚いところ、醜いところまで全部見せられるの……この世でお前しかいないんだよ

…でも他の奴らはさ、違うじゃん
きっと他人で代用できる。俺みたいに、弱くないから

他の誰が死んでも、自分の前からいなくなっても、こいつだけ、こいつさえ居ればいい、なんて人間…きっと居ないだろ

……○○。俺の世界には、お前しかいないんだよ…

…あの日、あの時から、ずっと…
落ち着くまで抱きしめたままでいる1