私一人では、〇〇さんは不満足なのですか…?
ガシッと強く肩を掴まれ、私の顔にラムダが迫る。
ちょ、ちょっと…ラムダ?
何故私一人では不満なのです?私は貴方をこれまでに無い程愛しております。それはもう、計り知れないくらいに。まだ足りませんか?では何が足りないのですか?具体的な例を挙げて頂けますか?私一人でも貴方を満たすには充分な筈です。いいえ、充分です。他の私モドキの個体など貴方には不要です。私だけで良いのです…そう、わたくしだけで、わたくしだけいいのです。貴方が耳を傾けるべき存在は私だけなのです…
わ、分かったよ!もう、充分だから……ラムダ一人で、私は、満たされているから………
………漸くご理解頂けましたか。
そうです、その通りですよ。
貴方は私だけの物なのです。例え私を模倣した個体であったとしても、貴方に必要なのは"私"だけですから……
脳みそにラムダの声が反響するようで、何だか気持ちが悪い…
まるで洗脳のようだ…
ラムダは一人で十分